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金融レポート!

平成28年度金融レポートが出ましたね。

http://www.fsa.go.jp/news/29/20171025.html 

まだ全部は読めていないのですが、要点をまとめた「主なポイント」は読みやすい(*^^*)

ベストセラーになった「捨てられる銀行」「悲産運用」の内容を思い出します。

 

さて、「主なポイント」から一部抜粋して解説を。今回は投資関連のみ抜粋します。

 

 

*4ページより

「グループ連携ビジネス(銀行、信託、証券等)の拡大により、利益相反管理や優越的地位の濫用防止の重要性が増加。持株会社の適切な関与の下、顧客本位の業務運営が浸透することが重要」

 

解説:

不良債権処理が進んだ結果、銀行・証券・保険会社を擁する巨大金融グループが誕生しました。メガバンクはどこも、傘下の証券会社などを持ってますよね。その結果、グループ企業の金融商品を販売することで、より大きな利益が上がる構造が出来上がります。グループ企業の筆頭である銀行で販売することで利益があがる→運用する側も販売しやすい商品を作る、といった流れができる。つまり、売りやすい商品をグループ企業に作らせ、顧客のニーズよりも自社の手数料収入を優先するようになる。

 

*9ページより

■ 我が国の投資信託の販売実態等を見ると、引き続き以下の傾向が見られる
①米国と比べ、リスクに見合うリターンをあげていない投資信託が多い
②パフォーマンスの良いアクティブ運用投資信託が少ない
③テーマ型投資信託が多い(売買のタイミングを適切に見極めることは困難)

④回転売買が多い
⑤高い販売手数料や信託報酬の投資信託が多い

⑥販売会社と系列の運用会社の間の結びつきが強い
■ 顧客本位の業務運営に真剣に取り組む金融機関が見られるほか、つみたてNISAの対象商品として、手数料が低く長期の資産形成を指向する投資信託が増えるなど、新たな動きも見られる

 

解説:

①米国と比べ、リスクに見合うリターンをあげていない投資信託が多い
②パフォーマンスの良いアクティブ運用投資信託が少ない

これはもうそのままですね(´・ω・`)

 

③テーマ型投資信託が多い(売買のタイミングを適切に見極めることは困難)

以前ちらっと書きました。テーマを決めることの問題点がありますよね。テーマには賞味期限があるし、リスク分散にもならない。

 

④回転売買が多い

これね。。現場で当たり前に行われていた大問題。

例えば、お客様が時価300万円相当の投信Aを数か月前に買って持っています。証券会社(または銀行)の担当者には、新たに募集が始まる投信Bのノルマがある。でも、いきなり何百万というお金を入れてくれるお客様なんてそうそういません。そこで。運用成績がイマイチぱっとしない投信Aを解約させ、投信Bを買うように誘導します。プロである担当者が言うなら、と、金融の知識のない一般のお客様はその通りにしてしまうけれど・・・そう、その度に販売手数料がかかるのです。投信の販売手数料が3%として、年に2回の売買でもその都度かかっていたら、大変な数字ですよね?

 

⑤高い販売手数料や信託報酬の投資信託が多い

回転売買でも買い付けの都度、販売手数料がかかります。そして、金融機関も当然手数料の高いものを売りたいです。信託報酬は販売店にも毎月入ってきます・・・

 

⑥販売会社と系列の運用会社の間の結びつきが強い

販売会社と系列の運用会社の結びつきが強い結果・・・販売しやすい商品が主流となります。その代表格が毎月分配型投信と、テーマ型投信ですね。

 

■ 顧客本位の業務運営に真剣に取り組む金融機関が見られるほか、つみたてNISAの対象商品として、手数料が低く長期の資産形成を指向する投資信託が増えるなど、新たな動きも見られる

 

最後のこれは良い部分ですね(*^^*)

見回すと、金融機関も少し変わりつつあることは実感。

ぼちぼち良い動きも出てきているようではあります。

 

日本の金融機関はよく「護送船団方式」などと呼ばれていましたが。。

不良債権処理も終わり、フィンテックの台頭~大きく流れが変わる今、変われなかったらダメだと思うのです。

私もおいて行かれないように勉強しないとね!!

 

さ、詳しく全文読んで、ちゃんと解説できるようにしておかなきゃ(むしろ遅いw